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天野 光; 渡辺 美紀*; 小沼 義一*; 上野 隆; 松永 武; N.D.Kuchma*
The Role of Humic Substances in the Ecosystems and in Environmental Protection, 0, p.709 - 716, 1997/00
表層土壌天然有機物質中におけるCs、Sr及び超ウラン元素の存在形態を、化学的分画手法を用いて、チェルノブイル周辺の草原及び森林土壌について調べた。チェルノブイル周辺環境では放射性核種は、表層土壌天然有機物中に多く存在している。草原土壌ではPuはフルボ酸よりフミン酸画分に多くみられたが、Amはフルボ酸とフミン酸画分では同程度であった。SrやCsはこれらの画分にはほとんど存在していない。森林土壌では表層有機物の腐植の進んだ順に、AoL、AoF、AoH層についてPu、Am、及びCsについて調べた。その結果核種の存在割合は層によって変化し、腐植が進むにつれPuでは主に非晶質鉄酸化物画分と結合型フルボ酸画分に、Amでは粘土鉱物画分と結合型フルボ酸画分に多く存在する。Csは腐植が進むにつれヒューミンの画分が減少し、粘土鉱物画分が増加することが分かった。またCsではホットパーティクルの画分も依然多く存在していることも判明した。核種の移動性との関連についても論ずる。